OFF THE WALLを語る

こんにちは~スタッフのMです。(^o^)/
今回の日記では「OFF THE WALL」を語ってみたいと思います。
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マイケル・ジャクソンと言えば、ムーンウォークやゼログラビティなどの独創的なダンス、
失神者続出の迫力あるステージ、まるで映画のような手の込んだショートフィルム・・・。
そんな「エンターテイナー」としてのマイケルを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
少なくとも私はその一人でした。
「マイケルはエンターテイナーとしては超一流だけど、歌手としては平凡」と思っていたし、
ネット上でも、そのような書き込みをいくつか見つけました。
しかし、そんなマイケルのイメージを見事に覆してくれたCDがあります。

それが「OFF THE WALL」です。

「OFF THE WALL」は、スリラーの3年前、1979年に出されたアルバムで
ソニー(エピック)に移籍してから初めてのソロアルバムでもあります。
今回は、この「OFF THE WALL」の中で、私が特に印象に残った曲について書きます。

まずは、「Don’t stop till you get enough (邦題:今夜はドント・ストップ)
アルバムの1曲目です。
この前奏を聴いたときは驚きでした。
なぜならこの前奏、昔からCMやテレビ番組でよく流れていて、
てっきり「効果音」の一種だと思っていたから。
これ、マイケルの曲、しかもマイケルが作曲した曲だったんだ・・・
と、驚きと感激でいっぱいになりました。
というわけで、前奏部分がとても印象的な曲で、
曲全体も、当時のディスコ・ブームを彷彿とさせる楽しい雰囲気です。

次は、5曲目の 「Off The Wall (表題曲)」と
10曲目の 「Burn This Disco Out (邦題:ディスコで燃えて)

この2曲は、ロッド・テンパートンの作詞・作曲です。
この2曲の素晴らしさは、なんと言っても、マイケル自身のバックコーラス!
「Off The Wall」では、さびの部分で掛け合いのように「Off The Wall」と歌うところ、
「Burn This Disco Out」では、1番目、2番目の終わりに、
低音でコーラスが入るところが、特に素敵です♪

リードボーカルとは全く違う雰囲気・歌い方で歌っているので、
てっきり他の歌手がコーラスしているのかと思っていました。
しかし、何気なく歌詞カードを見たら、
「マイケル・ジャクソン-リードボーカルおよびバックボーカル」とあるではないですか!
マイケルの音域の広さ、歌唱力にびっくり!
「マイケルってエンターテイナーとしてだけでなく、歌手としても天才だなあ」と認識させられました。
いくつもの歌い方を使い分ける、まさに天才歌手のなせる技だと思いました。
ボーナス・トラックのロッド・テンパートン・インタビューの中で、彼は

「マイケルはハーモニーをたくさん使うのが好きだ。そこで、ハーモニーという要素を入れた」

という趣旨のことを話しています (ハーモニー以外にもテンパートンが意識した要素があるのですが、
ここでは割愛します)。
マイケルの良さを、十二分に生かした曲を作ってくれたテンパートンも素晴らしいです。

次に、8曲目の 「I can’t help it」。
もうこの曲は、大好きで大好きで、すべてのマイケルの曲の中で一番好き!と言えるぐらいです♪
マイケルファンでも知らない人が結構いるぐらいマイナーな曲である一方で、
作曲者のスティービーや他数人の歌手がカバーしており、名曲との評価が高い曲でもあります。

まず、詞と曲そのものが良い。
そして何よりも、この曲でのマイケルの歌い方は、とにかく素晴らしい!
好きな女の子のことを思う男の子の気持ちを歌った曲なのですが、
そんな純粋な男の子の気持ちを、見事に歌い上げています。
マイケルの歌い方は、感情がこもっていて、ソフトで優しくてかわいい。
強弱や抑揚の付け方も完璧。
この曲では、マイケルがいかに歌唱力を備えているか、
そして、いかに表現力豊かな歌手であるかがすごくよく分かります。

スティービーや他の歌手のカバーも聴きましたが、やはりマイケルにはかなわないと思いました。
年齢的なものもあるのかもしれませんが、他の歌手では、歌詞の世界観がマイケルほどには
表現されていないような気がしました。
やはり、はにかんだ笑顔が超かわいい21歳のマイケルが歌うのが最強でしょう(^^;))。
この歌、ライブで歌わなかったことが残念でなりません。


「OFF THE WALL」は、マイケルが、「エンターテイナー」としてだけでなく、
「歌手」としてもいかに一流であるかが分かる一枚です。 曲も名曲ぞろい。
当時のディスコ・ブームの影響か、全体的にはディスコっぽい曲が多いですが、
バラードからアップテンポな曲まで、バラエティに富んでいて飽きることがありません。
プロデューサーであるクインシー・ジョーンズの色が濃く、良い意味で「マイケル色」が薄いです。
また、「OFF THE WALL」では、純粋に歌うこと、曲を作ることを楽しんでいる
マイケルの「明るさ」が感じられます。

ご存じのように、マイケルは次のアルバム「Thriller」が驚異的ヒットとなり、
世界的なスーパースターとなりました。
それと引き換えに、二度の児童虐待疑惑、執拗なマスコミ攻撃、心身を蝕むワールドツアー、
謎の死・・・といった、「負」の部分が目立つ人生を送ることになります。
そのせいか、スリラーの次であるBAD以降、特に1990年代のマイケルのアルバムには、
何とも言えない痛々しさを感じてしまいます。
1990年代のマイケルの自作曲は、自分の怒りや寂しさをそのまま歌詞にした、
メッセージ性の強いものが多いです。

それに比べると、「OFF THE WALL」に収録されている自作曲は、
特に何かを訴える、ということでなく、ただ聴いて歌って楽しむ、
エンターテイメント性の強いものになっています。
「Workin’ Day And Night」が、ずっと働かされていることに対する
不満を訴えているのかな、とちょっと思うぐらいです。

「OFF THE WALL」の時期は、ソロ活動も好調、兄弟グループのジャクソンズも好調。
同時期に行ったジャクソンズの「トライアンフツアー」も、映像を見ると実に楽しそう。
マイケル自身、のちに、「オフ・ザ・ウォールとスリラーのレコーディングの時が一番楽しかった」
と自分の人生を振り返って話していたそうです。
2001年にOFF THE WALLが再発売されたときに、
ライナーノーツを書かれたJAMさんという方も、その中で述べています。

「全てはここから始まったと見るのは無論正しかろう。
しかし、このアルバムの先で失われていったものがあるということもまた事実なのだ。」
(ちなみに、この方のライナーノーツ、とても素晴らしいです。
特にマイケルが亡くなった今読むと、胸に響くものがあります。)

普段、マイケルは映像を見ることが中心、という方も、
ぜひ「OFF THE WALL」を耳だけで聴いてみてください。
そして、「歌手」としてのマイケルを堪能して下さい。
きっと、今まで気付かなかったマイケルの魅力に出会えると思います。

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